スター・ロング氏から寄せられた思い出が更新されました。
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スター・ロング氏から寄せられた思い出 2012年10月4日
ウルティマ オンラインの元プロデューサーからまた一人、思い出を寄せていただきました。UOの15周年記念パーティーのスペシャルゲストとして登場したスター・ロング(Starr Long)氏は、会場で行われたロード・ブラックソンの戴冠式後に質疑応答を行い、その中で懐かしい思い出も語ってくれましたが、それとは別の思い出がここに綴られています。
私の懐かしい思い出は、プレイヤー達が私の予想もしていなかった方法で自分たちの体験を生み出す姿に関連したものばかりです。どのようにして私たちは世界の作り手から世話係に変化していったのかを、それぞれの思い出は語ってくれます。プレイヤーたちは、必ずしも我々を超えるとまではいかないにしても、確かに作り手でありました。
私の好きな例の一つは、ブリタニア城で行われたラグ抗議大集会です。そこでは皆が服を脱ぎ捨て、酔っ払い、踊り、城の庭のいたるところで吐いていました。信じようが信じまいが、これは確かに私たちの注意をひきつけ、私たちはますますプレイヤー達が好きになりました。
また、人気を集めて現実世界での価値さえ持つほどの力を家システムが見せたことも良い思い出です。ハッキリと覚えていますが、私のところにやってきた人達がこう言いました。「オークションサイトのeBayって知ってるよね?」あれは1997年の末頃だったと思いますが、eBayはその2年前に始まり、偶然にもウルティマ オンラインの発売と同じ月に名前をeBayに変更していました。「知っているけど、」と私は答えました。「それがどうかしたのかい?」 「信じられないだろうけど、誰かが出品した城が1000ドル以上で落札されたよ!」信じられないといった口調で、彼らは答えたのです。私は唖然としつつも、あの0と1のデジタルの塊が、現実の金銭を払わせるほど誰かの心を動かしたと知って嬉しくも思いました。もちろん、現在であればゴールド稼ぎやアイテム課金がありますから、さほど驚く話ではないでしょうが、15年前においては、これは全く新しい出来事だったのです。
プレイヤーの力を見事に表した別の思い出としては、オーク一族があります。ウルティマ オンラインでは、プレイヤーキャラクターの種族はヒューマンのみでしたが、ゲーム中にはオークマスクや、オークも着用する鎧や武器が存在していました。幾つかのプレイヤーグループはオークの装備品を着込み、オークのロールプレイを始めたのです。中にはオーク語で会話しあう人々もいました! 「オーク専用」のプレイヤータウンを築いたり、NPCオークの住処に陣取ったり(“本物の”オークを寄せ付けないようにしなければなりませんでしたから、本当に大変だったはずです)していましたね。
最後にご紹介する思い出は、UOが始まって間もなくの頃にプレイヤーから受取った、ある手紙のことです。そこには、どれほど彼らが楽しくプレイしているかが書かれていました。そして、好きな点が列挙されていました。オークとの戦闘、PKから人々を守る自警活動、家の所有、リーダーとしてギルドを統率すること、などです。そのリストの中に、世界をただ走り回ることというのがありました。なぜなら、彼らは現実では常に車椅子を手放せなかったからです。結婚式や、ゲームを通じた遠距離コミュニケーションなどのその他の社会的な例と共に、この手紙は私に教えてくれました。仮想世界は単なるエンターテイメント以上になりえる力を持っているのだということを。
スター
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