BNN – 徳の影 – ブリタニア・ニュース・ネットワーク最新号より抜粋 が更新されました。
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BNN – 徳の影 – ブリタニア・ニュース・ネットワーク最新号より抜粋
2011年4月11日
ブリタニア軍はベインの選民(the Bane Chosen)のマジンシア野営地に対して恐れを知らぬ攻撃を行い、バーチューベイン(Virtuebane)を元のシャードに追い返すとともに、こちら側への侵入路入り口の破壊に成功しました。この受難の地を取り戻すべく、多くの冒険者が犠牲となりましたが、彼らの努力により安全が多くの人々にもたらされたのです。
マジンシアでの作戦から帰還したばかりの若き兵士、ダン中尉(Lieutenant Dan)にお話を伺いました。
「この作戦に失敗すればバーチューベインがあのクリスタルで世界を破壊すると隊長に言われました。それで自分たちは現地に赴き、最善を尽くしたにすぎません」
BNNでは、この重大な日に繋がる様々な出来事を、証言に基づいてまとめました。もしこの記録に誤りがありましたら、どうかこの謙虚なる記者をお許し願います。
ダン中尉が言及していたクリスタルとは、あの有名な二面性のクリスタル(Crystal of Duplicity)です。噂によれば、伝説の魔術師ニスタル(Nystul)がトランメルを創造するにあたって用いたものであり、そんじょそこらの古びた鍵とは比べ物にならないほど何度も盗難にあってきた強力な品だそうです。伝えられるところによれば、ミナックス(Minax)がマジンシアから持ち出し、トランメル侵略に用いたこともあったそうです。ロード・ブリティッシュ(Lord British)はミナックスに打ち勝ち、クリスタルを取り戻して城に隠しました。そのことを知らなかったバーチューベインは、数年前にクリスタルを見つけ出そうとマジンシアを破壊したのです。そして昨年になってクリスタルが城内の隠し場所から発見され、バーチューベインは再びそれを狙って行動を起こし始めたというわけです。
記者がサー・ジョフリー(Sir Geoffrey)からいただいたコメントをご紹介します。
「バーチューベインを倒すため、マジンシアに赴いた勇敢なる人々全てに感謝する。また、我々の新たなる同盟者であるガーゴイル族、ミーア族、オフィディアン族、エセリアルウォリアーの皆さんにも感謝を申し上げる。勝ち目のない戦いに団結して臨んだ彼らの姿勢がこの日の勝利を勝ち取り、私たちを再び救ってくれたのだ」
これは誤植ではありません。本当にオフィディアンやエセリアルウォリアーがブリタニアを支援したのです。ガーゴイル族やミーア族が我々の戦士と肩を並べて戦うのはさほど驚くべきことではないでしょう。親愛なる読者の皆さんの多くがご存じのとおり、昨年オフィディアンがベインの選民に攻撃された際、ブリタニアの人々がオフィディアンを救いました。数ヶ月前にベインの選民がブリタニアの様々な街を襲撃したとき、オフィディアンはその恩を返したのです。オフィディアンも名誉を理解するとは、一体誰が想像しえたでしょうか?
前例がない外交的手腕を発揮した賢きミーア族が、外部との交流を好まないあのエセリアルウォリアー達の協力をとりつけて彼らをイルシェナーから出兵させたというのも驚くべきニュースです。マジンシアの戦いでは、ミーア族もエセリアルウォリアー軍も多くの犠牲者を出しましたが、謙虚なる記者にガード隊長が語ったように、彼らがいなければ今ごろ全滅していたことでしょう。
謙虚なる記者は、暫定評議会に粘り強く取材を試み、ベインの選民に対する方針について厳しく追及の質問をしました。評議会からの公式声明が示唆するところでは、直接攻撃の発令までに時間を要したのは、生命保護に尽力したためだそうです。バーチューベインを倒せる可能性を持つ唯一の武器と思われていた亡きドーン女王(Queen Dawn)の謙譲の剣を見つけなければ危険だと思われていました。しかしながら、バーチューベインがクリスタルを入手してしまった以上、あの時が最初で最後のチャンスだったのです。
謙虚なる記者は城内で魔術師デクスター(Dexter)にコメントを求めました。
「あのアーティファクトは何でも複製できるのです、世界でさえも。リカルド(Ricardo)が複製されたとき、狂気はリカルドの複製に……えぇと……複製されませんでした。ですからリカルドの複製は、バーチューベインが自分の世界を我々の世界上に複製しようと企んでいると教えることができたんです。バーチューベインは既に自分自身の複製方法まで見つけ出していました。奴が自分の世界を複製する方法を見つけ出すのは時間の問題だったのです」
清く気高い読者の皆さん、では世界は安全になったのでしょうか? バーチューベインは戻ってくるのでしょうか? 我々が見たのは奴の最後の恐怖と血の統治だったのでしょうか、それとも奴は今この瞬間にさえも再び襲ってくる可能性があるのでしょうか? 勤勉なる記者は高名なるモンクにして悪魔研究者のザオリー(Zhaholay)氏にこの点について伺ってみました。
「そうですね、バーチューベインはまだクリスタルの欠片を持っていると思われます。ですが、活発に活動するカルト集団の儀式のような何か強力な支援がない限り、バーチューベインがブリタニアに戻る道はまず開けないでしょう。それよりもっと重大な疑問があります。バーチューベインが我々の世界に来る前にベインの選民を統率していたのは何者なのか? その統率者は今でも生きているのか? それに4年前にバーチューベインを呼び寄せたのもその統率者と同一人物なのか、といった疑問です」
誠実なる読者の皆さん、確かにこれは非常に重要な問題です。評議会は現在もその点を調査中であるといい、次のように述べています。「その悪党も他のベインの選民連中と一緒にエンシェントヘルハウンド(ancient hellhound)に変えられたってのが一番ありそうな話だな。だからもう見つからんだろう。さぁもう出ていけ、ワシは食事中なんだ」
バーチューベイン撃退から数日後、少人数の愛国者グループがマジンシアに集いました。彼らは二面性のクリスタルの破片を持ちより、トランメルのマジンシアとフェルッカのマジンシアを再び結びつける儀式を行おうとしていました。徹底的な記者がBNNスタッフの魔術師に聞いたところによると、4年前に最初にバーチューベインの攻撃を受けて瓦礫として眠る街を再興させるため、これは欠かすことができない最初の段階なのだそうです。
今や「ニューマジンシア(New Magincia)」と呼ばれるようになったこの地で建設が始まっています。暫定評議会は、この苦労して勝ち取った土地に移り住む人々を決めるためのクジを開催しています。
いまさらご紹介の必要もないあのリカルド氏が、評判の高い治療委員会によって正気であると診断されました。名の知れた盗賊であり政治的アドバイザーでもあるご本人からのコメントはありませんでしたが、ヒーラーのケンドラ(Kendra)氏は賢き記者に次のように打ち明けてくれました。
「彼の病は魔法の直接作用によるものだとはわかっていました。バーチューベインが敗北したことで、彼の心を支配できなくなったようです。方法はハッキリとは判らないのですが、ベインの選民の結成初期にリカルド氏はバーチューベインの計画を発見し、それをリカルド氏が話せないようにバーチューベインが呪いをかけたのでしょう」
BNNはこの有名なリカルド氏を心から歓迎し、彼の一日も早い回復を願っています。我々一同からこの言葉を贈ります。あなたが戻って嬉しいです、おかえりなさい!
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