プロデューサーからの手紙- 2010年6月

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プロデューサーからの手紙- 2010年6月

開発者とプレイヤーの関係というのはなかなか面白い。開発者は時にプレイヤーであり、心理学者であり、さらには創造と破壊の実行者でもある。そしてその三つの側面の間には微妙なバランスがあるんだ。君たち一人一人に少しでも多く満足してもらうためには、そのバランスを上手に取らなければならない。

まずプレイヤーとして、俺たちは情熱と関心を持って考える。ウルティマ オンラインが受け継いできたものをどう解釈し、そして物語を通じてそれをどう伝えていこうか? システムや不具合の改善や修正にどう順番をつけようか? それから心理学者の出番だ。プレイヤーが何を望んでいるのかをしっかり分析する。その次は創造と破壊の実行者となり、必要に応じた削除や追加を行っていく。こいつはシェフと似たようなもので、材料を混ぜてみたらいい味になることもあれば、苦すぎたり、まずくなってしまうことさえある。だが、君たちの再度のご来店を望むがゆえに、俺たちは腕を磨き続けるってわけだ。

さて、この夏は一連の物語の方向を変えてみることにした。どれが善なのかをはっきり提示して、「はい、こちらが善側です! みんな善の心を持ってますよね。これこそ人生の……」などと言い、楽に決断できるように仕向けるのは往々にして簡単なことだ。

だが、中には理解している人もいるようだが……人生においては、必ずしもそれは真実ではない。悪が手を変え品を変え誘惑してきたら、なかなか決断できないこともあるだろう。ましてや下す決断が何万人ものプレイヤーに関わるものであり、しかもその何万人もの目に注目されているとあれば、開発者の決断はもっと難しくなることだってあるんだ。

私見を言わせてもらえば、どんなゲームにも多かれ少なかれ現実や真理のようなものが反映されている。俺が今まで触れた様々な仮想世界の中でも、ウルティマ オンラインは特にその要素が強いゲームだと思う。だから今後数ヶ月は、ゲームに登場する物事や提示された目的の表面ばかりに囚われず、その奥に隠されているものを見透かしてほしい。今回の物語は中盤にすら達しちゃいない。まだほんの序章なんだ。君たちはこれから幾つもの戦いを経験することになるだろう。悪ってやつはいつも変わらない。悪はその時々で、仮面をすげ替えているに過ぎないのさ。

さて、それでは簡単にシステム関係の続報だ。

最近の大きなパッチでガーゴイルのアニメーション、武器、装備品などがクライアントに適用されたはずだ。まだユーザーインターフェース要素のアップデートをしなければならないが、パブリッシュを重ねるにつれ、俺たちの「やることリスト」も次第に消化されているところだ。

サードパーティプログラム検知:前にもいったが、クライアントを通じて異なるアプリケーションを確認する追跡をおこなった。その情報をどう分析するかについてさらに改良を重ねる必要がある。いわれのない嫌疑をかけるわけにはいかないからな。

今後の予定について。

7月。新規プレイヤーや、ほとんど遊ばずに寝かせてしまったアカウントを復活させたプレイヤーのためのささやかなプレゼントを作成中だ。作業上の問題がまだ少しあるんだが、今のところは見た目を格好よくしたり、冒険の旅に出かけやすくするようないろいろなことを考えている。

宝の地図の改善:各レベルのアイテムを見直し、開錠に必要なスキルレベルを変更した。それから宝箱がより挑戦しがいのあるものになるよう、Logrusがなにかピリッとしたものを仕込もうとしてるぞ。

近いうちに自分のシャードのイベントモデレーター(EM)が発信する情報をチェックしてみてくれ。パブリッシュ67の導入前に、EMは現在進行中の物語に関連したイベントも幾つか週末に行う予定だ。日本シャードの場合は少し状況が異なる場合もあるから、インタレストゲームマスター(IGM)が紡ぎだす物語やイベント告知に注目していてほしい。

寄せられたフィードバックを見ると、今週導入された物語は好評価を得たようだ。繰り返しになるが、スタッフによるイベントもシステム制御のイベントも、これからまだまだ話が展開していく予定だ。この物語におけるオフィディアンの役割はほんのわずかなものにすぎないんだ。

聞いた人もいると思うが、我らの素敵なMesanna夫人は先週手術を受けた。心配して気遣ってくれたEMやコミュニティの皆、ありがとう。彼女は今フラフラしているところだよ。そう、つまりUOチームのあるべきところにあるべきものが全て戻ってきたってことさ。

それじゃ、またな!

– Cal

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